昨年末、岸田自公政権が閣議決定した『税制改正大綱』。防衛力強化に係る財源確保のための税制措置が大きな話題になっていますが…
「税理士でないものが税務調査を行った場合の命令制度の創設等」が盛り込まれたことは、あまり知られていません。
政府が創設しようとしている『命令制度』は、税務相談を停止させる権限を財務大臣に与え、税務相談を行うものへの質問検査権を国税庁・税務署に与えるというもの。
財務大臣の命令に従わなければ「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」が課されます。国税庁・税務署の調査を拒否したり、虚偽の答弁を行ったりした場合は30万円以下の罰金となります。出された命令の内容は、3年間インターネット上で公開されます。
税理士でないものが税務相談を行う…、それは民商が日常的に行っている「わからないことを相談し、教えあう」活動です。同様の活動は、建設組合や年金者団体などで、幅広く行われえいます。納税者同士の税金相談に国家権力が介入し、厳罰で『停止』させるねらいです。
この『税務相談停止命令制度』が、インボイス実施への環境整備や軍拡・大増税と軌を一にして提案されたことには意味があります。狙いは、税金の集め方と使い道を正すために、民商や農民連、建設組合、年金者組合…などが取り組む『自主申告運動』の弱体化です。
まさに自主申告運動の弾圧であり、反対世論を一気に広げていかなければいけません。
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