納税者の権利憲章
- 戸塚民商
- 2023年10月31日
- 読了時間: 3分
こんにちは!事務局長の原です。
インボイスが施行されて1ヶ月が過ぎました。施行前よりお問い合わせの電話や相談が多いように感じられます。現場は混乱の中、年末へと向かうわけです。
今日が終わればカレンダーも残り2ヶ月、まだ振り返るのには時期早々ですが、税制に振り回された日々でした。これからも根気よくインボイスの問題点や現場のリアルな苦悩の声を届けながら廃止の声を上げていきます。
本題です。先日の全国地方別会長・事務局長会議にて納税者の権利憲章(第3次案)が出されました。2017年11月に全商連は「納税者の権利宣言」(第5次案)を発表しています。今回のインボイス制度導入に反対する声と共に納税者権利憲章制定の必要性がクローズアップされています。
日頃から「徴収側と納税側・五分と五分」を訴えながら団体としての交渉・要求相談者との交渉などを行ってきました。私自身が業者時代の体験も踏まえて思うことは「納税者に保障される基本的権利」が必要であると感じています。
【基本原則】
日本国憲法は、「国民こそが主人公」であることを宣言し(前文)、すべての国民は個人として尊重される権利を定めています(11条、13条)。この憲法原則は、租税国家である我が国の税制・税務行政の分野においてこそ、貫かれるべきであり、国は積極的に国民に保障しなければなりません。そして、現代税法は課税権の限界を明示し、国民の財産権を保証するものでなくてはなりません。
憲法30条は「国民は、法律の定めることにより、納税の義務を負ふ」とし、84条で「あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律に定める条件によることを必要とする」と租税法律主義を規定しています。税法は、課税団体、納税義務者、課税物件、税率など実体的に規定しています。法律によらなければ租税を課してはならないという租税法律主義は税務行政のあらゆる場面に貫かなければなりません。
申告納税制度を基本とするわが国では、国民は自ら行う申告により税額を確定する自主申告権を有しています(前文、13条、14条、国税通則法16条)。
憲法31条は「適正手続き」を規定し、税務調査においても徴収においても厳格に保障することを要請しています。租税法律主義や適正手続きに反する税務職員による質問検査権の行使は許されません(13条、31条、34条、35条)。
憲法は、「健康で文化的な最低限度の生活」を国民に保障し(25条)、「幸福追求権」(13条)、「法の下の平等」(14条)、「財産権の保障」(29条)に基づき、応能負担や生活費非課税の原則を貫くよう要請しています。生活費に食い込む税金は、生存権と財産権を侵害し、憲法原則に違反しています。憲法25条に基づく課税最低限は定期的に見直されるべきです。時間的、心理的、実務的など多岐にわたる納税協力コストはゼロに近づけられねばなりません。
憲法98条は憲法を「国の最高法規」と定め、憲法に違反する行為は、「全部又は一部、その効力を有しない」と規定しています。税務の執行にあたる公務員は「憲法遵守義務」(99条)に基づき、憲法原則を厳守しなければなりません。
憲法原則は地方税、社会保険料についても適応されます(92条、地方自治法1条)。こうした規定は、イギリスのマグナカルタやフランス革命の人権宣言でも明らかにされ、いまや世界の常識であり、備えるべき最低基準となっています。
憲法の保障するこれらの原則は、あらゆる機会を通じて国民に保障され、侵すことのできない納税者の権利として確立されなければなりません。
以上です。では~また!

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